月刊『ジロリート』とは、コンサートフラメンコギター協会が発行する「ふぁるせぇた」に寄生する世界初の刊内寄生紙です。

興味のある方は、ぜひ「ふぁるせぇた」をご購読ください。
301号から2008年へ向かって          2007年12月25日 発行


 先月、『ふぁるせぇた』が300号を迎えたが、実質的には今月が300号である。200号のときに計算の合わないことに気づき、年をさかのぼって調べてみると、1995年の12月で1号飛ばしていることを突き止めた。
 今年の初めに、300号の記念として、『ふぁるせぇた』をまとめて本にしようと思って準備を始めたが、その原稿量の多さと手書きやワープロなどの原稿からパソコンへの移行処理に行き詰まり、作業がとまっていた。だが、ふとしたことから名案が浮かび、いい方法を考え付いた。『ふぁるせぇた』と『ジロリート』のすべての紙面を写真にとってCD-ROMとしてまとめるということである。多分、この方法だったら順調に処理できるだろうと思っている。パソコンを扱わない人には申し訳ないと思うのだが、いずれ世の中がもっと便利にしてくれることだろう。

 昨年、母が転倒骨折と直後の脳梗塞で入院し、8ヶ月に渡る治療とリハビリの後、今年の7月に退院してから私がほとんど母の世話をするようになり、ギタリストとしての仕事そのものにも随分と影響があった。まず練習時間を削らざるを得なかったこと、作曲や編曲の時間が充分に取れなかったこと、健康のために始めていた朝の散歩の時間も犠牲になった。時間が取れない分、コンサート企画への意欲も減退したが、そんな中で秋に東北ツアーが実現したことは嬉しかった。

 2008年は私にとってギタリスト生活30周年の年でもある。私の地元川西市の「みつなかホール」で427日(日)にギタリスト生活30周年記念リサイタルが、市の主催で予定されている。収用人員約500人で音響が素晴らしい市自慢の音楽ホールである。内容は盛りだくさんになると思うが、今回は一部の門下生の人たちにも出てもらい、教室での普段の活動も披露したいところである。

 920日と21日には茨城県石岡市のギター文化館で第2回目の「フラメンコギターの祭典」を開催の予定である。2007年はシニアにこだわり、また初めてのことで準備にも手間取り、参加者や集客にも影響があったのだが、より多くの人が参加しやすいように、2008年は少しかたちを変えて、年齢層を広げ、アンサンブルの演奏でも参加できるようにしたいと思っている。

 ギタリスト生活30周年となる2008年は大きなイベントが目白押しである。よりダイナミックに、より繊細に、コンサートフラメンコギターの道を着実に進んでいきたいと意気込んでいる。
インスリン注射急かして牡蠣の鍋

町見れば夜景澄みたる年の暮れ


一葦