070603 El Morato スペイン・アルメリアのペーニャ(フラメンコクラブ)でのコンサート
 開演前の店内のようす

アルメリア市内の外れにある洞窟のお店、ペーニャ《El Morato》でのコンサートの開演は日付もまもなく変わろうとする午後11時半。
舞台に上ったフランシスコ(ビスニエト・デ・トーレス)が私の紹介を済ませ、いよいよ開演。
演奏を始める前に一言、日本ではこの時間はそろそろ眠る頃ですが、幸い眠くないので演奏を始めます」と前置き、やや受け。 前半を独奏で6曲。2曲目の「予感」を弾き終えたとき、後ろの方から溜息が聞こえてきて気をよくする。「アマポーラの誘惑」「扉をあければ」の評判は特に良かったようだ。

第1部は吉川二郎の独奏 第2部は野口久子との2重奏


ビスニエト・デ・トーレスと一緒に記念撮影
トークもいつもの調子で...(ただしスペイン語)
出演記念の盾をもらいました。

2部は2重奏。前後左右に体格のいいスペイン人の中にあって、終演後にある女性客が言った「人形のような」華奢な日本女性、野口久子の登場に会場の雰囲気が変わる。1曲ずつ進めていくうち、会場のテンションは上がってくる。最後の「セビーリャ」を弾き終えたときは、総立ちとなって拍手を送ってくれた。
アンコールは「ルンバ・デ・オオサカ(ミナミのルンバ)」。ホーリー・ドウトンもスージー・ミドーも通用しないので、「大阪は笑いの町で人々は冗談を言い合って生活している」と説明し演奏。アドリブできっちり「ギャグ弾き」も披露して大うけだった。

CDを売ったり、サインをしたりした後、お店が打ち上げ用の席を用意してくれ、フランシスコ夫妻や同行のツアーの人たちと乾杯。
ペーニャ《El Morato》の会長のご主人が有名なギタリスト、ニーニョ・デ・ラス・クエバス(洞窟の坊や)で、旧知の仲だが特別に席まで来て唄を歌ってくれるという。粋な弾き語りで、抜群にうまいパーカッション(カホン)も入り、ギタリスト志望の息子の演奏まで聞かせてくれるサービス。
フラメンコの本場でのコンサートを終え、充実感に満たされた楽しい時間が過ぎ、フランシスコの家に戻った時は3時半を過ぎていた