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2005年ギター製作展inやさと          2005年4月25日 発行

 ゴールデンウイークの5月3日、4日、5日の3日間、茨城県八郷町の「ギター文化館」で「ギター製作展inやさと」が開催される。ギター製作コンテスト、ギター文化館所蔵の銘器を使っての公開演奏や記念コンサートなど、満載のプログラムが組まれている。

 ギター文化館は1990年にマヌエル・カーノ先生が亡くなって、先生と親交が深かった労音がカーノ先生のギターコレクションを買い取り、それらを収め、コンサートも出来る生きた博物館として1992年に竣工。以後、定期的なコンサートが行われ、私自身も2度の演奏会を行った。

 今回のイベントは全国からギター製作愛好家が腕を競う「アマチュアギター製作コンテスト」「プロのギター製作家による作品の展示」「記念コンサート」「所蔵のマヌエル・カーノ・コレクションによる公開演奏」「日本ギター界の重鎮、鈴木巖ギターリサイタル」「濱田滋郎・小原聖子両氏による日本ギター史を振り返る対談」などギターファンにとっては興味深い内容が盛り沢山で、すでに多数の参加者が予定されているとのこと。

 「ギター文化館」の開館にあたっては、カーノ先生が亡くなった1990年に労音が主体となってマヌエル・カーノ音楽事業団が結成され、当時は様々な計画がなされて、私も事務局員として大阪と東京を頻繁に往復して会議に出席していたが、バブル崩壊とともに経済状況が悪化し、「ギター文化館」の開館には漕ぎ着けられたが活動は大幅に縮小されていた。

 今年から「ギター文化館」の代表に、元東京労音委員長の木下明男氏が就任し、よりマヌエル・カーノ・コレクションが前面に押し出されての運営となる様子で、私も昔マヌエル・カーノ先生の家で目に触れ、耳に触れ、時には弾かせてもらった懐かしい銘器の数々に再会するべく参加することにした。地理的な関係もあり、私は演奏者の予定には入っていなかったが、参加する旨を連絡したら急遽コンテストや記念コンサートの演奏者として加わって欲しいとのことで、3日間ともどこかの時間で演奏することになった。「ギター文化館」に近くの人はもちろん、茨城は遠いという人も、これを機会に足を延ばしていただくのも良いかもしれない。

ギター文化館のホームページ  http://www5.ocn.ne.jp/~guitarra/CONTENTS.htm


近所の散歩道で緑色の桜があった
 御衣黄という桜見つけし緑台

 木の芽摘み棘に驚き指香る

                                                       一葦